温かみある質感でミニマルなデザインを際立たせるためでもある。
「ルイ・ヴィトン モントレー」は、メゾン初の腕時計「LV I」と「LV II」を現代の文脈で再構築したコレクションだ。オルセー駅を美術館へと再生させたイタリアの建築家兼デザイナー、ガエ・アウレンティが手掛けた、これら2つのモデルが誕生したのは1988年のこと。40mm径の「LV I」は、ホワイトゴールドまたはイエローゴールド製のペブルシェイプケースを採用し、GMTや世界時間、日付け表示といった多機能を搭載。12時位置には懐中時計を想起させるクラウンを配した。対して、37mm径の「LV II」は、当時としては革新的だったセラミックケースを採用し、ブラックとグリーンの2色を展開。日付け表示と時刻表示に加えて、アラームも備える機能的なモデルだった。発売から30年以上を経た今、「LV I」と「LV II」はコレクターズアイテムとして高い評価を得ており、ブランドの2025年秋冬ウィメンズ・コレクションのランウェイでは、アーティスティック・ディレクターのニコラ・ジェスキエールが「LV II」をスタイリングに取り入れ、メゾンのアーカイブピースが持つ普遍的な魅力を再認識させた。メゾンのアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」が手掛けた「ルイ・ヴィトン モントレー」は、サヴォアフェール(匠の技)と最新のウオッチメイキングが融合し、デザインと機能の両面で進化を遂げている。39mm径のイエローゴールド製ペブルシェイプケースに収められるのは、光沢を湛えるグラン・フー エナメルダイヤルだ。このダイアルの製作には、約20時間にもわたる緻密な作業と、800℃から900℃の高温で複数回にわたる焼成という、極めて困難な工程が必要とされる。本機に伝統的なエナメル技法を採用した理由は、耐候性や色安定性に優れるだけでなく、温かみある質感でミニマルなデザインを際立たせるためでもある。
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ピュアな輝きを放つホワイトの文字盤は、最も仕上げが難しい色調のひとつだ。そこに鮮やかなレッドとブルーのアクセントを効かせた、レイルウェイトラックスタイルの時分表示をデザイン。グラフィカルなシリンジスタイルの針にはレッドラッカーを施し、ブルースチール製の秒針との色調の対比が明確な視認性とバランスをもたらしている。また、文字盤に記された「FAB. EN SUISSE」(スイス製)と「LOUIS VUITTON PARIS」の2つの文字が、本機のアイデンティティを雄弁に物語っている。ケースはすべて手作業で製作され、丹念な磨き上げを経てオリジナルのフォルムを忠実に再現。ペブルシェイプと呼ばれる小石を模した丸みを帯びたケースには、12時位置には懐中時計に由来する幅広の巻き上げリューズを装備。このリューズにはクル・ド・パリ装飾が施され、手動操作の高精度加工機で成形されたその仕上げは操作感の向上と確かなグリップを両立。加えて、ガエ・アウレンティが示したデザイン・コードへの敬意を踏まえ、彼女の独創的なケースバック構造と特徴的なラグレスフォルムは現代的な技術で再構築されている。なお、本機の内部には、オリジナルのクオーツ式に代わって、自社製の自動巻きムーブメント「キャリバー LFT MA01.02」が搭載される。
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