戦場で磨き上げられた緊迫感が伝わるようなディティールだ。
優れた視認性を誇る腕時計5本を紹介する。フィールドウォッチやパイロットウォッチ、ダイバーズウォッチなど、極限の状態で活動するプロフェッショナルたちに愛され、進化を遂げてきた名作には、視認性の高さという共通点がある。シンプルなデザインを好むユーザーから老眼の進んだ時計オタクまで、幅広くおすすめできるモデルを取り上げている。 時計としての性能をシンプルに突き詰めたプロフェッショナルウォッチ 腕時計の本質が時刻を確認するための道具だとすれば、視認性はその良し悪しを判断するための最も大きな要素のひとつだと言えるだろう。特に、一瞬の油断が命取りとなる戦場や、高速で飛行する航空機の操縦中においては、手元に目をやる時間が少なく済むことが望ましい。また、登山や極地探査、海中にあっては、十分な酸素を得られずに頭がぼんやりすることも起こりうる。極限の状態では、いかに短い時間で容易に時刻を確認できるかが重要なのである。 これらのシーンは、現代の多くの人にとって日常ではないだろう。しかし、プロフェッショナルたちに愛用され、研ぎあげられたフィールドウォッチやパイロットウォッチ、ダイバーズウォッチなどには、日常生活の中でも十分に活躍する視認性が備わっている。 今回紹介するのは、そんなルーツを持つ優れた視認性を誇る腕時計たちだ。時計としての性能をシンプルに突き詰めたこれらのモデルは、幅広いシーンで着用しやすく、また老眼が進んだ時計オタクの良き相棒にもなってくれるはずだ。 海中での視認性を確保すべく、大型のダイアルにアラビア数字とバーを組み合わせたインデックスを配した「ルミノール マリーナ」。サンドイッチ構造によって、インデックスが暗所で強く光る。自動巻き(Cal.P.980)。23石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径44mm、厚さ14.6mm)。50気圧防水。132万円(税込み)。(問)オフィチーネ パネライTel.0120-18-7110 かつての“デカ厚”ブームを牽引したパネライ。しかし、トレンドが小径ケースに回帰しつつある昨今においても、その人気に陰りは見られない。恐らく、その大きさが一過性の流行を追ったものではなく、ほの暗い海に潜むイタリア海軍のダイバーを支えたという正統な歴史的意義があるからだろう。 径44mmのクッション型ケースを採...